ブルーオシャン戦略、というとまた新しい戦略コンセプトか、という気がするが、なーに読んでみると単なるポジショニング論のおさらいである。通常、市場というのは開発者(例えばウォークマン)が市場を開き、その後で後発参入者が増えて競争が激化する。この状態を本書はレッドオーシャンと定義しており、要は差別化が難しくて価格競争が常態化した業界をそう定義しただけである。で、この状況を抜け出るためにどこかのプレイヤー………ないが、逆に様々な過去のコンセプトをコンサイスに学べる、という点では初学者には良いかも知れない。ただ、これを革新的コンセプトだと思って吹聴すると赤恥かきますぞ。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
経済には需要と供給がありこの関係によって価格が決まるというのは、誰もが知る一物一価の原則である。問題は、一物一価の市場の認知の枠組みのなかで超過利潤を得るためには競争戦略しかないということであり、更には競争戦略のゼロサムゲームは最終的にマイナスサムゲームに移行してしまうことだ。本書は、この領域を取り払い、知られざるマーケット・スペースを自ら創出する「ブルー・オーシャン(手垢つかずの海)」を見出すた………よってむしろ超過利潤の機会を失ってきた特に過当競争におかれた企業にとっては、新たな認知の地平を開くという難しい作用を促すに際しての力強い示唆を与えるものとなる。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
ほとんど結論部のP205から引用します。
「たいていのブルー・オーシャンは、レッド・オーシャンの外ではなく内に生まれているのだ」
・・・でしょ?やっぱり。
「青い鳥」じゃなかった、「青い海」を目指して挑戦する事は素晴らしいですが、ネーミング
が美しい余り、既存の本業を改善する地道な努力を「レッドオーシャン」とレッテル張りして
しまう危険がこのタイトルには潜んでいます。
理論の枠組み自体はまとも………したりコンパク
トに引用した部分でした。学者だったら、ここに書かれてる内容はオリジナルじゃない、と、
先人をきちんと評価しつつ、はっきり認めるべきだと思います。
このレビュアーはお薦め度を2としています。
スポーツの試合では勝者がいれば敗者がいますが、ことビジネスに関しては、必ずしもそうとはいえません。しかしレッドオーシャン戦略(旧来の競争戦略)ではゼロサムゲームを前提に供給者寄りの視点で議論されがちでした。著者のいうブルーオーシャン戦略とは、技術イノベーションではなく「バリュー・イノベーション」を成し遂げ、まだ競争相手のいない新市場を創造するやり方です。具体的には、顧客視点で、従来まで提供されてき………した。ゼロベースで考えるということの大切さが再認識させられました。巻末の資料のパートも、代表的な業界のバリュー・イノベーションの歴史が語られていて興味深いです。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
第一部はうんうんとうなりながらページが進んでいく。過去の成功事例をブルーオーシャン戦略として説明していく様は圧巻。
しかし、第二部以降は、急に記述の抽象性が高まっていく。確かに、これからの話は例示はできないし、もしできるなら、こんな本を書いてはいないのだろう。過去の成功事例というのは、分析し類型化すると途端につまらなくなる。こんな抽象化された類型を読み込んだからといって、具体的なビジネスのシーズを着想する手助けにはならないだろう。
結局はブルーオーシャンって成功事例を後付けで理屈化しているだけかもしれませんね。
このレビュアーはお薦め度を2としています。
なぜこの本が受けているのであろうか? それはネーミングに尽きると言わざるを得ない。筆者が主張していることはすでに言い古されたものばかりであり、中核コンセプトであるブルーオーシャンも、乱暴に言えばポーターらポジショニング・スクールの主張=競争のない土俵を探すこととまったく同じである。
昨今、何の変哲もない主張をネーミングだけであたかも新しい概念であるかのように売り出す書籍が多いが、これもその1つではないだろうか。
このレビュアーはお薦め度を2としています。
著者の語るブルー・オーシャン戦略とは、競合他社に先駆けて新しい提供価値の軸
を導入するということです。 本書は、これまで何人もの戦略論研究者が挑みながら
ついぞ解決できなかった「新市場を創造する戦略の体系化」を解決したという説明が
ありますが、 本質的には従来からのマーケティング論のポジショニングマップと同質
です。事例が馴染みの薄い海外企業が中心であるため、一般論としては分かりまし
たが、完全消………き切れませんでした。 何れにしても、我々が携わる市場に
対してどのような新しい価値の軸を導入するかというWhatの部分は、我々自身で創
造しなければなりません。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
本書は、競争が激しい市場への参加を避け、競争のない新しい市場を
開拓することを訴えるビジネス書…ではある。
世界で何百万部売れたかは知らないが、経営学を少しでも学んだ方な
らば、本書の大半に退屈を覚えることは間違いない。
掲載されている「フレームワーク」などは経営学のそれに似たものば
かりである。
但し掲載されているシルクドソレイユやQBハウスなどの事例は、一
読の価値はある。
競争のない市………事例以外
は完全に期待はずれ。
経営学に興味を持ち始めたくらいの方にはオススメできるが、もし少
しでも経営を学んだことがあれば、時間をかけるだけ無駄だと考える。
このレビュアーはお薦め度を2としています。
この書評の本は・・・・・ ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)