小説形式によって書かれたある企業の実話であるが、内容が細微にわたってあまりに現実的であり、また主人公の思考過程が精細に表現されていて非常に読んでいて楽しい本であった。「事実は小説よりも奇なり」というが、話そのものの展開におもしろみがあった。その中で一貫したキーワードが変革であったことから、この本とは対照的な、現代の日本政治や経済状況に対する人々の態度を改めて考えさせられた。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
最近は、数学的論理思考に関する本などが人気を集めているようですが、この本は、数学的論理思考を包含する物理学的論理思考をビジネスに応用した本といったところでしょうか。数学的論理思考と物理学的論理思考の違いは、『複雑系(ワールドロップ著)』にも書かれてあるように、現実的かそうでないかの違いです。数学的論理思考を駆使した経済・経営学は、『ホモ・エコノミクス(経済合理的人間)』というありもしない空想上の人………の創発思考(大井成謎著)』にも詳しく書かれてありますが、ゴールドラット氏のような素晴らしい知性の持ち主が、これからのビジネスシーンに革命をもたらすことでしょう。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
とにかく素晴らしい本だと思います。・ただ単に物語として読むだけでも十分に楽しめる。内容に興味の無い人でも夢中になってしまうと思う。・改善の手法がどんな本よりもわかりやすく具体的に述べられている。実際に活用できる。・家族や会社との関係も含めて、本当に現実と近い状況で書かれているため、自分と重ね合わせて考えることができた。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
例え上司から「読め」と言われた本でも、この本は苦痛ではありませんでした。自分自身は製造関係の仕事ではないので最初は戸惑いましたが、主人公がボーイスカウトのハイキングに行ったあたりからはもう一気に引き込まれていきました。製造だけでなく、この本に示されたマネジメントを行うための理想の人間像はどんな業種にも当てはまると感じました。しかし、これを読めと言った上司は「勇気があるなー」・・・。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
TOCの評価は別として、内容としては面白い本です。そして、TOCはしっかり根付かせることができれば効果があると思います。バブル崩壊後もトヨタが製造業に君臨し続けていることが何よりの証拠です。(TOC=トヨタ生産方式だと私は思っています。)本書を読まれた方は是非 大野耐一氏の著作を読んでみて下さい。本書が書かれる二十年も前から、スループット会計やボトルネックの解消等を実践してきたトヨタ生産方式の祖の………す。製造現場や経理の常識をどう打ち破るのか実際にそういった抵抗を打ち破って、トヨタ生産方式を確立した大野氏の話は、本書の理論を実践したい方の味方になるはずです。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
実際の工場で、いかに生産性を工場させるかということについて、工場長の主人公が苦悩し、仲間とともに成長していくサクセスストーリーです。内容が空想的でないので、身近に感じることができます。また本書で示されている概念や論理は、実際の業務で使える可能性があります。本書を手にとった瞬間は、あまりの分厚さに「失敗したかな」と思いましたが、読み始めてみると、そのおもしろさゆえにいっきに読んでしまいました。特に製造関連の仕事をされている方、もしくは製造関連の仕事に興味のある方は、雰囲気が伝わるんじゃないでしょうか。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
生産現場でのワークフロー改変を狙ったTOC(制約理論)を物語の中に紡ぎ入れ、より一般への理解促進を図った書籍。500ページ超と物語として非常に長いのが難点ではあるが、小説の中に自らの理論を組み込むというアプローチはユニークでとてもわかりやすく、具体性もある。通常理論というものは抽象的になりがちな側面があるが、生産現場を舞台にしているだけに、マネジメントに携わる人にとっては、少しの味付けでいかように………自身、現在進行形で頭を悩ませている。最後の方で思考プロセスについて触れられているので、もしかしたら次回作でそういった課題に関するヒントが得られるのかもしれない。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
TOCという工場全体最適化の理論を小説スタイルで紹介することとして有名な本であるが、それ以上に、教育とは何なのかということが述べられた本だと思える。 工場閉鎖の危機に直面した主人公はなんとか工場を救おうと、かつての大学恩師であるジョナ先生-物理学者である著者がモデルになっているのであるが-に救いを求める。そのジョナ先生は自分の理論を使って主人公の危機を救ってあげたいと考えるが、しかし手取り足取り………ョナ先生のときにじれったく、いじめにも似た教育問答の狙いはそこにある。 TOCだけでなく、コーチングや教育一般に関心のある読者なら一気に読める、すばらしい作品。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
この書評の本は・・・・・ ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か