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TOP > 鉛筆で監査調書           (2005/05/21)

新鮮だったこと その1

監査法人に入って、すぐに行われたのが監査調書の書き方研修・・・・・。
の前に先輩達が書いた監査調書をみた時の衝撃は忘れられない。

「か、監査調書が鉛筆書きだ〜」 ・・・・・・・
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スポック「何で監査調書は鉛筆書きなんですか?」

先輩「その方が後で直しやすいからだよ」

スポック「・・・・・」

試験勉強でボールペンで答案を書くのが当たり前だった受験生にとって、それよりももっと神聖に感じられた、監査人・会計士の仕事のもっとも重要な監査調書が、ボールペンよりもなんとなく格下と感じられた鉛筆、いやシャープペンシルで書かれるということを知ったときの、あの衝撃は、未だに忘れられない出来事となった。

落ち着いて考えれば、監査調書が鉛筆であるからといって、即それが信頼性の低下に繋がるわけではないし、効率性の観点からいえば、実務をこなしはじめれば、当然のことのように納得できるのであるが、一番最初に監査調書をみたときにはそこまで考える余裕もなく、「そんないい加減なことで、いいのかな〜」と短絡的に考えてしまった。

なんせ受験予備校では「答練といえども、鉛筆
なんかでかかないでくださいよ〜」とか「鉛筆書きの領収書を見つけたら、まずおかしいと思ってください。」とか「鉛筆で書いた契約書は法的にはあり得ても実務ではあり得ない」など「鉛筆はボールペンの格下説」をさんざんすり込まれていたものだから、私たちの仕事にとっては大切な、それはそれは大切な、そして最終的には重要な責任の所在をも疎明する、会計士のもっとも基本的であり、それだけによりどころとなる監査調書が、「鉛筆なんか」で書かれているなんて思いもよらず、「俺は鉛筆なんかで仕事をするために、一所懸命、勉強していたのか!」という想いに似た感情が、頭の中を駆けめぐったのであった。

さらには、これまでの公認会計士の果たしてきた役割に疑問があったものだから、「鉛筆なんかで調書を書いているから世間から信用を無くすんじゃないの!?」などという、今から思えば、あまりに短絡的な、そして偏見に満ちた感情があったのも事実であった。

だが、監査実務でわかった。鉛筆書きの方が効率的で有効だと。

鉛筆さんごめんなさい。先輩方ごめんなさい。

でもその鉛筆も最近のパソコン監査調書の登場で、その地位もかなり奪われつつあるようだ。

もうあの衝撃をこれから会計士となる人が受けないのは、若干寂しい。

え、そんな衝撃受けてないって? あの衝撃受けたの私だけだったの!?

ああ、偏見とは恐ろしや(自戒)。

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