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本試験再現答案  財表

第三問

問1

(1) 特別損益に属する項目としては、経常的でなく当該会計期間のみに特有の項目である臨時項目が挙げられる。次に、項目としては経常的であっても額が大きいこと等から、異常と判断されるものとして、異常項目がある。また、過年度の損益修正にあたるものとして過年度修正項目が挙げられる。

(2) 本問の考え方は、損益計算書が明示すべき利益の意味は経常的収益であるべきという当期業績主義の考え方である。確かに、企業の一会計期間の経営成績は、経常利益によって現すことができる。しかし、企業は半永久的に継続するという継続企業の公準を前提とすれば損益計算書が明示すべき利益の意味は、長期的な収益力であるべきである。これを包括業績主義という。よって、現在企業を前提にすれば「企業の経営成績を明らかにするため」には、「経常利益を表示」するところまでは不十分であり、特別損益も計算に入れた包括業績主義によって現されるべきである。

 

問2

 本問前段は、損益計算を収支額基準及び発生主義によって計算することを要請している原則である。一方、本問後段は費用配分の原則を現したものである。
 今日の動態論会計においては、費用配分の原則により、費用が配分され、残りが貸借対照表に計上される。
 また、期間利益は、発生した費用の中から収益に対応するものを選び出し、それと収益から計算するべきという費用収益対応の原則が要請されている。
 したがって、費用収益対応の原則を実現させるために、収支額基準、発生主義、費用配分の原則が要請される
 よって、本問前段は損益計算の面から、本問後段は貸借対照表の面から、費用収益の原則を支える関係にあるといえる。

 

問3

 ファイナンスリース取引はノンキャンセラブル、フルペイアウトの2要件を満たしたリース取引をいい、原則として売買処理に準じて会計処理される。
 本問のセールアンドリースバック取引の場合、リース負債とリース資産を計上し、毎期のリース料から当期の負担に属する利子を計上し、償却性資産の場合はさらに減価償却費を計上することになる。
 これは、借り入れ金の返済と同様の会計処理であるが、全体としてみると本問の取引は経済的実質としては当該資産を担保にした借り入れであるから、このような会計処理となるのである。

 

第四問

 

問1

 企業の係争事件として損害賠償訴訟が提起されていることを例をして説明する。貸借対照日において敗訴か勝訴か不明な場合は、本問の損害補償債務の性格は発生の可能性が高いとは認識できないため、偶発債務であり、財務諸表に注記される。
 次に貸借対照日において、一審判決で敗訴し控訴審で係争中の場合は、引当金として会計処理をする。この場合、偶発損失と異なり、将来の損害補償債務の発生の可能性が高いと認識され、金額が合理的に見積もることができるという性格をもつ。これは負債性の引当金であり、条件付債務である。
 また、敗訴が確定した時には、当該損害補償債務の性格は確定債務となり、未払金として負債に計上される。
 いずれも重要性がない場合は、会計処理は行われない。

 

問2

(a) 一括法とは、社債と新株引受権を区別せず会計処理する方法である。

 一括法によると、計上される社債発行差金は区分法にくらべて少なく、損益計算上、その償却額も少ない。また新株引受権の行使期間が経過しても、損益計算に影響は及ぼさない。

(b) 区分法とは、社債と新株引受権を区別して会計処理する方法である。

 区分法によると計上される社債発行差金は一括法に比べて大きく、その償却額も大きくなる。また、新株引受権の行使期間が終了した場合は、残りの新株引受権は特別利益に計上される。

 また、償還損益も一括法と異なることになる。

 

問3

(c) 社債発行差金とは社債の額面価額と発行価額の差額であり、通常、額面利率と市中金利との調整のため割引発行されることから、社債発行差金の本質は利息であると言える。本問の社債発行差金を資産計上する考え方の根拠は取引の擬制に求められる。すなわち、額面の払込と利息の支払いの取引を擬制することであり、これによれば、社債発行差金の性質は未払利息となる。したがって、資産として計上することになる。

(d) 社債発行差金を当該社債から控除する考え方の根拠は、社債の評価は企業が利用可能となった金額、すなわち実質価額で評価されるべき、という考え方に求められる。これによれば、社債発行差金は社債の実質価額を表すための評価勘定ということになる。したがって、当該社債から控除すべきことになる。


第3問 問1、問3、第四問 問1、問3、第3問 問2、第四問 問2の順で書きました。

今から思えば、第四問が、負債の評価の観点から一貫した記述が全くできていないので、点は低いかもしれません。特に問3は負債である社債の評価、という観点から書かねばいけなかったんだろうなあ・・・。一括法はよくわからなかったけど、間違いだけは書かないように注意して書きました。

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