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商法全体構造1

 以下の文章がただしい理解の仕方だと、一方的に解釈されても困ります。あくまで、私が受験上、このように理解していて、役にたった、という程度のものですで、誤解なきようお願いします。また、専門家の方、表現がまずい箇所があったら教えてください。


Q 商法は論証例を覚えるのがいいのか、基本テキストや趣旨を浅く広く理解した方が良いのか?

うーん難しい質問ですね。
論証例をある程度はつぶす必要はあるし、もちろん、趣旨の理解も重要だし。
ただ誤解を恐れずいえば、論証例をいくつ潰したかではなく、趣旨を「深く確実に」理解するのがよいとは思います。
条文の趣旨は、それぞれ独立しているわけではありません。商法を貫く、利害調整原理の中から導き出される極少数しかありません。それが、その条文にどれがあてはまるかどうかだと思います。

商法には、
1 金儲け機能(会社という組織形態を利用した利潤追求の保証)
2 それによって起こりうる不利益の調整(利害関係者保護)
という2大調整原理があります。

これを実感して理解しておけば、条文の趣旨は、この2つのうちどちらかから導き出されます。
 例えば、合併時の開示の手続きは、債権者保護という2の機能ですし、逆に、簡易合併や100条などは1の機能です。
 同じ条文の中でも1と2の機能が併存している場合もあります。
こうしたおおざっぱな理解を得るということが私がHPで表現している「イメージ理解」のひとつの方法です。
 商法は常に利害調整のバランスを取る!ということを意識して勉強するのがいいと思います。
 そのためには、趣旨は広く浅くではなく、深く確実に理解する必要があると思います。
 そうすれば、考えたこともない条文が出題されても、論理的にその趣旨を導き出すこともできます。全体の利害調整原理を深く理解すれば、覚えることはぐっと少なくなるのです。
 例えば、株主総会取消の訴えは、訴えでしか主張できないため、利害関係者保護はおざなりになっており、1の金儲け機能の具体化です。これで会社は安心して金儲けをすることができます。(いわゆる法律関係の安定化を図り、会社の利潤追求を保護する機能)
 一方で、訴求効は阻止されておらず、この条文をおくことにより決議が慎重に行われ、決議の公正をはかり利害関係者を保護する趣旨もあります。
 このように1と2のバランスをとった条文は多いです。
 さらにこまかくみれば、裁量棄却は1の機能。しかし、手続き違反以外に裁量棄却の適用がないのは2の機能。というように、1と2が必ず順番に覆い被さるように条文は構成されているのです。
 とにかく、丸暗記はまず役に立ちません。
 ただ理解のためにはある程度論証例を潰す必要はあるでしょうし、論証例は法律的な言い回しを身につけるためにはある程度読み込む必要もあるでしょう。程度問題なのです。そしてその程度は、その人の理解度により違うのです。だから自分の実力を冷静に見つめる必要があるのです。


 このように、商法では、2つの調整原理の「ゆらぎ」を体感できるかどうか、がポイントだと思います。

 ものすごく稚拙ですが、商法のひとつの条文を貫くイメージはこんな感じです。

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