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試験とは何か (2001/03/24)

 「試験」ってなんでしょうね。
 少なくともあなたの人格を測ったり、あなたの努力の度合いをみるものではありません。
 いわゆる筆記試験とは試験場で合格答案を書いた人を合格とする制度です。
 ちまたでいわれるように、いくら努力しても一所懸命勉強しても、それを試験場で成果として表せなければ、「合格する」という結果に対しては何の貢献もしないのです。
 逆に言えば、試験に不合格だっとしても、それはあなたが試験場という或る一点の場所で、試験日時という或る一点の時間に、試験問題という或る一点の問題対して、合格答案を書けなかった、という事しか、表さないのです。
 ですからたとえ不合格になったとしてもそれはあなたが駄目人間なわけでもなんでもなく、ただ、本試験で合格答案を書けなかった、それだけのことなのです。
 さらにうらを返せば、受験生がやるべきことは、試験という或る一点に対して、いかに合格点を取るか、ということを考えることが大切になるわけです。
 それに対して、私のような過去問答練、基本書主義を挙げる人間もいれば、丸暗記主義等、その他の方法論をとる人がいるわけです。それは人によってそれぞれなのだと思います。私がこのHPでたらたら述べているのは、私と似た人間に対して、その一助となるためなのです。他の勉強法が合っている人に対して、私の言葉は無意味でしょう。それはそれでいいのです。人は自分と似た人間に対してシンパシーを覚え、応援したくなるものだからです。極論すれば、私に似ていない人はどうでもいいのです。どうでもいいからと言って、タイプの違う人は試験に落ちて欲しいと願っているわけではないですし、全くの無関心でいるというわけでもありません。社会というのは同質な者だけでは成り立ちませんし、全体の繁栄、存続のためには、いろんな人のタイプがいる方がよいというのはおそらく自明でしょう。会計士の世界だってそうだと思います。だからこそ、いろんな方の合格体験記を募集しているわけです。(ちなみに、合格体験記の募集はそれだけでなく、私と似てる似ていないに関わらず、受験生共通の苦しみや悩みをを少しでも和らげたいという趣旨も当然にあります。ま、ここにも共通体験という「似ている」要素はありますが・・・。)
 ちょっと話がずれました。
 よく合格後にも必要になるから、これこれの事をしておいた方がいい、という意見も目にします。もちろん、後々に役に立つことを学ぶことは重要なことですし、体系的に深く勉強するのは受験生時代だけ、ということからしても、直接的に試験に役立たないことでも勉強する意義は大いにあるとは思います。最終的にプロフェッショナルとして活躍するためには、助走距離を十分にとっておいた方がよいという人ももちろんいると思います。
 私も大学生が大学の勉強をないがしろにして会計士試験の勉強ばかりやるのは、上記の観点から好ましくないと思っています。たとえ、試験に短期合格してもあとで困るんじゃないかと思うからです。高校、大学時代の勉強や遊びは、後々の生き方やプロとしてのあり方に大きな影響を与えるのではないかと考えているからです。なるべく会計から離れた知識や素養が大切なような気がします。(最近のもろもろの主張はそうではないようですね。大学でもっと実務を教えろ!という論調が目に付きます)。もちろん明確な根拠はありませんので適当に聞き流してください。
 しかし、社会人の方にとっては残念ながらそういう時期は過ぎてしまっています。ですから、社会人がこの試験を受けるにあたっては、合格後に必要になるから・・・などという理屈付けの勉強はする必要がなく、とにかく、「合格」するために直結する勉強をする必要があると思うのです。また学生にとっても卒業したら、合格直結勉強が必要になると思っています。
 大学生(若い人)にとって、「後から必要になるから民法を選択することにして、大学でも民法を深く学ぶ」ということは成り立っても、社会人にとっては成り立たないような気がするのです。民法が必要なら合格後に学べばよいのです。私自身、そうしています。またそれで必要十分程度には対応できます。どっちにしろ、受かってから勉強することは山ほどあるのですから・・・。(私自身、合格後半年弱で、受験生時代の2倍ぐらい本を読んでいます・・・)
 ああ、ちょっと徒然なるままに書きすぎました。文脈があちこちに飛んでいますね。ま許してください。
 ただ、「試験」って不思議な制度だな、って思っているものですから・・・。

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