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入門期の簿記(2001/07/01) (Spok's LogT時代のものにほんのちょっと加筆訂正)

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 私の勉強法や体験記が主に上級期のことがらであるため、入門期の方に誤解を招くことがたまにあるようです。そこで、借方、貸方さえ知らなかった私が過ごした入門期と、それを基に、さらに理想?の入門期の過ごし方を考えてみたいと思います。(簿記についてのみです)

 まず、私の入門期。
 
入門Tの時期
 講義を聴いて、復習。ただそれだけ。簿記は週2回の講義がありました。復習は、テキストに書いてあることを読んで、トレーニングT(講義で配られる問題集)を毎日1回、次の講義までに絶対3回繰り返していました。この時期は、熱心ではあるものの簿記の全体像がさっぱりわからなかったため、これ以上のことはしませんでした。
 
入門Uの時期
 入門Tと同じです。ただし、加藤講師の指示に従い、入門Uの第n回目の講義を聴いたら、その回だけでなく、n-1回目の復習(テキスト&問題集)プラス入門Tの同じ分野の復習を必ずやるようにしていました。
 
入門Vの時期
 入門Uと同じです。ただし、入門Vの第n回目の講義を聴いたら、n-1回目、入門U・入門Tの同じ分野の復習(テキスト&問題集)をしました。


 するとですね、入門Vの時には結構復習する題材が多くなってくるんですね。第n回目の問題集は次の講義までに3回はやりますし、当然n+1回目の講義を聴いた後にn回目の問題を解きなおしますから、最低でも4回はやることになります。入門Tに至っては最低5回以上、繰り返したことになります。
 また、問題を解いたら、必ず、時間と正誤のチェックマークを問題集に書き込んでいました。それで間違えたものは、必ず、見直すようにしていまいした。私は有価証券の端数利息の計算が苦手で、そこは最終的には9回以上チェックマークがついていました。
 入門Vが終わったあたりで、TAC出版から市販されている「トレーニング簿記」(旧版)の総合問題をひととり解きましたが、あまりこれは意味なかったように思います。私が入門期にやった総合問題はこれだけです。
 ちなみに入門Vの実力テストは60点ぐらいでした。

基礎マスターの時期
 だんだん、簿記がわからなくなってきて、簿記の基本書を読みはじめたころです。講義の復習は基本的には、入門Vの時と同じです。他の科目も本格的にはじまっていたので、かなり時間の確保に苦労しました。今から思えばふんばりどころでしたね。
 また、基礎マスターの途中からアクセスがはじまりました。入門期のころはまだ、60点〜70点ぐらいでしたが、年明け以降の成績はひどいものでした。20点30点は当たり前、一桁のころもありました。そもそも1年本科ではまだ外貨を学んでいない時にアクセスでは平気で外貨の問題が出るなど、カリキュラムがリンクしていないので、かなり腹立ったことを覚えています。
 で、1年本科ではマスター(上級答練の前半部分)問題は配られるだけで自分でやっとけ!というスタイルでした。そのころは時間の余裕など全くなくて、チラッと問題をみていただけで、最後のほう(直前期)で申し訳程度でだらだら解いていただけでした。
 基礎マスターの最後のあたり、すなわち入門期の最後のあたりが、年末でした。この年末を利用して、加藤講師のお勧めのとおり、日商1級の個別問題集を解きました。
 あとの上級期は、私の体験記にもある通り、TACのマスター問題集を繰り返し解きました。(むろん、テキストの例題とかもね)


 以上が私の入門期です。特別なことは何もしていないですね。だからというかなんというか、アクセスや実力テストの点は低かったです。

次に私の反省点を述べます。

1 復習をこなすことばかりを考え、記憶・実力の定着という観点から復習の頻度や密度を調整しなかったこと
2 まだ個別問題もろくに解けないのに総合問題に手を出したこと(アクセスをリアルタイムで受けたこと)
3 講義で配られたパワーアップ問題や実力テストの解きなおしをほとんどやらなかったこと
4 仕分けを丸覚えしようとしたこと


続いて私がやってよかったことを述べます。

1 入門V(個別論点の最後)が大事なことに年明けに気づき、入門Vをさらに2回、繰り返し復習したこと
2 帳簿組織を重視したこと
3 基本書を読んだこと
4 総合問題を直前期にはかなり絞り込んだこと
5 過去問答練をやったこと

てな感じでしょうか。
たまに入門期の問題集を何回解くべきか、という質問を受けることもありますが、これに答えはないと思います。完璧になるまで、としか言いようがありません。入門期が(ほとんど)完璧でないのに総合問題など解けるはずがないのです。
 私が犯した大きな間違いは、反省点1です。特に入門Vのころは他の科目も始まっており、時間に余裕のないころでした。まず、「問題をやることに意義がある」状態になり、間違っていても答えをみて納得すれば、次へ進んでいました。加藤講師の言うとおりn回目の講義の復習時にはn-1回目の復習もやる、という形にはしていたのですが、たとえばその時n-1回目の問題でつまづいたとしても、それは放っておいたままでした。本来であれば、そのつまづいた問題は、n+1回目の講義の復習の時にもやるべきだったでしょう。でないと、永遠にそのつまづいた問題をやる機会がなくなってしまいます。上級期に入ってからそれに気づいて、入門Vを解きなおしたわけですが・・・・。
 言いたいことは、次の通りです。
 記憶の定着を図るには、

1 問題をやる
2 正答したら、しばらく(2週間〜1か月)ぐらい置いて3へ。
  間違ったら、次の日に1に戻る。
3 問題をやる
4 正答したら、2よりもちょっと間をおいて(3週間〜6週間)5へ。
  間違ったら次の日に1へ。
5 問題をやる。
6 正答したら、記憶、考え方がほぼ定着したものとして、その問題は終了。
  間違えたら次の日に1へ。

という形が一番よいのではいかと思っています。
ようは、いつ解いても3回正答であれば、その問題はOK。ただし1回でも間違えたら、これまで正解していたのは実力ではないと考える。ということです。
これを1問、1問進度管理していけばいいわけですが、たくさん問題がありますから、なかなかたいへんだとは思います。チェックマークを工夫していくしかないでしょう。といっても、解いた日付と正答か否かを問題に書き込むだけでいいとは思いますけどね・・・。それをきちんと見直して、上記の頻度で解きなおしていけばいいわけです。
書けば簡単ですが、これを他の科目と平行してやるのは意外にきついですよー。
で、さらに総復習で、総合問題をやっている間でも1回は入門期の個別問題は復習しておいた方がいいとは思います。

 意外に問題演習が多いな、と感じるかもしれません。私がこれまで、「受験生は簿記の問題演習のやりすぎ」と述べていたのは、あくまでも「上級期の総合問題」の話であって、入門期の話ではありません。所詮、総合問題は個別論点の積み重ねなので、個別論点の仕分けがきれないのに総合問題が解けるわけもありません。で、入門期の個別論点がおろそかになると、上級期で「総合問題による個別論点の確認作業」というたいへん効率の悪い勉強をせざるをえなくなり、また、「上級期に入門の個別論点をもう一度復習するなんてかったるい、効果あるのか?」なんていう考えが頭をよぎったりして、個別論点の復習を怠りがちになるのです。で、簿記が苦手になり、さらに総合問題をたくさん解こうとして簿記に時間を割き、他の科目へ割く時間が少なくなり、しかし、総合問題による個別論点確認作業は効率悪く・・・・・・・・・、と堂堂巡りをしていきます。
 簿記が苦手と感じるのなら、恥ずかしがらず、面倒くさがらず、入門期のテキスト、問題集に戻るべきです。そこで間違えるようならば、まず、それらを完璧にせねばなりません。それでも苦手ならば、苦手な原因は個別論点でなく複合論点(構造論点)なのでしょうから、総合問題演習で解決していくほかはないでしょう。
 で、勉強が進んでから過去の入門期の問題をやるといい効果がまたひとつでてきます。
 暗黙の前提が読めるようになるのです。
 たとえば、入門Uの有価証券の問題を振り返って解いたとしましょう。すると、あれ端数利息についての条件はなくて、暗黙のうちにその条件がなくても解けるようになっているな、とわかるわけです。すると理解が深まるのです。
(ちょっと例がわかりずらかったかな・・・)

で、入門期に話を戻しますが、入門期に総合問題は一切必要ないでしょうか?
それも極端な話です。
「個別論点が総合問題でどのように問われるのか?」
この点を知っておけば、入門時の個別論点復習時に、考え方の幅が広がります。仕訳丸覚えの弊害も防げます。したがって、入門期であっても、「ある程度」の総合問題演習は必要だと思います。簿記の構造理解の中で、仕訳を覚えようとすれば、意識して簡単な総合問題を解くことは有用だし必要だと思います。
ただ、この「ある程度」が「どの程度」なのかが問題なわけです。
正直なところ、これもまた「人による」としか言いようがないとは思うのですが、かといって、全くの入門生にとっては、よりどころが全くないと指針のたてようもないでしょうから、一応の目安を私なりに示しておきます。

TACの場合、入門期の問題集であっても最後の方には、必ず、簡単な総合問題が載っているはずです。これを何度も解くのは、個別論点の確認には有意義だと思います。
また、実力テスト、パワーアップ問題には、良問が多いので、これもキープしておきましょう。だいたい、このあたりの総合問題は、上級生あたりはバカにして解かない人が多いのですが、エッセンスは詰まっていると思いますので、これで十分です。入門期にそれ以上、難しい問題に手を出す必要は全くないと思います。
 よく「入門期から前年のアクセスの入門期の問題を入手してガンガン解くべし!!」というアドバイスをみることがありますが、私からみれば、自殺行為に等しいと感じます。まさに総合問題で個別論点を確認するという非効率勉強そのものです。
入門生の入門期にアクセスの問題は難し過ぎます。アクセスの入門期の問題は、せいぜい、直前期に演習することでOKです。受験1回目の人なら解く必要もないと思います。(どうせやるのなら、LECの早朝答練の入門期の方がいいでしょう)
そんな時間があるのなら、過去問答練をやりましょう(2000年第1問程度なら入門期終わりで十分にできる)。基本書を読みましょう。帳簿組織の問題を丁寧に解きましょう。

 そんな程度で大丈夫か?そう思う人もいるでしょう。私は簿記の合格最低点をとるには、これで十分だと思います。もっとも、受験が複数回の上級生には、これだけの勉強ではかなわないでしょう。でも、いいのです。この試験は7科目一括勝負であることを思い出してみてください。(新試験制度については、下記参照)
 「入門生が、簿記で上級生(そのうちの簿記を『まとも』に勉強してきた人)に勝つ可能性は低い」
 しかし
 「理論科目は、入門生が上級生を凌駕する可能性は十分にあります」
 したがって、時間のない入門生は簿記は、落ちない程度にそこそこ、あとは理論科目で勝負する、というのが、短期合格の秘訣であると思っています。(特に私のような簿記の初学者は)
 逆にいえば、受験が長引いている人がとるべき方策もみえてくると思います。

ちょっと話がみだれてきましたが、入門期の言いたいことはふたつ。

入門期はバカにせず、何度も復習すること。
入門期で入手した「簡単な総合問題」をバカにせず繰り返すこと。


専門学校が違ってもやることは同じだと思います。


試験制度について

まだこの時点で(2004/7)で詳細は決まっておりませんが、公開草案をみると、「原則として一発合格型(60%程度)、ただし特別に優秀な科目(70%)があったら、その科目は科目合格としてその後2年免除」という方式のようです。したがって、科目は減りましたが6科目一括勝負であるということは変わらないわけです。確かに、科目合格者と戦う、という点で、一括合格を目指す受験者はたいへんになるわけですが、上記の件は、新試験制度になっても妥当するのではないかと思います。

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