この本は、ウェストポイントでも使用されているとか書いてありました。是非、防衛大でも、特に文系の諸君には、一冊持っておいてもらいたいテキストだと思います。
授業で扱うかは微妙ですが。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
山形浩生訳。相変わらず、「こんな本が読みたかったんだよね」的な本を訳す。必ずしも文体は好きではないが、目の付け所が違う。
内戦の分析の項が一番興味深かった。内戦はなぜ起こるのか?民族対立か。宗教の違いか。
まず、貧困と内戦の発生率には強い相関がある。世界の内戦の8割が、1/6の「最貧国」で起こっている。貧困国では警察力が弱く、反乱勢力が拡大しやすい。また、貧困国では一般に男性(潜在的反乱戦闘力)………ガスなどの天然資源が大量に発見されたことと無関係ではないだろう。中国人が鉄道引いて我が物顔で自治区を開発し(=荒らし)まくっているらしい。そしたら怒るよね普通。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
戦争がもはや経済に良い刺激を与えるものではないことをデータを用いて示すなど知的好奇心をいたく刺激してくれ、ぼくの2007年のベストブックに輝いた作品だ。
各章の最後にはまとめとクイズが用意されていたり、マクロ経済とミクロ経済に関する記述はどこなのかが一目でわかる点は、経済学に精通していない人にはうれしい心配りだ。
国際政治学を専攻する学生が経済学を学習する際、イメージが沸きやすそうだと思うので………出会えるかもしれませんよ。
なお、本作を経済学のテキストとして期待しすぎると少々物足りないかもしれないので、その点はある程度の割りきりが必要。
オススメ!
このレビュアーはお薦め度を5としています。
戦争を経済性という切り口だけでクールに考察しているのが、新鮮。
新しい戦争と呼ばれた9.11以降の話や内戦、核の拡散など、
広範な話題を含んでいるのも良い。
経済学的には初歩的な内容だそうだが、“人間が合理的に行動する”ことを
前提にしている学による考察だけに、変な感情論の入り込む余地が無く、
いっそすがすがしい。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
過去、不景気になると戦争待望論が経済界を中心に自然に?起きていたのは周知のことである。
サブプライムローン問題で米経済が景気後退し、ドルの基軸通貨からの脱落→金融恐慌までささやかれ始めた中、ぞろ戦争待望論が頭をもたげる気配もある。
戦争は確かに、巨大な公共投資であり、第一、二次世界大戦で米経済は大いに潤った。その意味で戦争が経済を活性化した側面があることは否定できない。
だが、本書は、ベトナム戦………軍需産業や石油メジャーを助けるだけで、米経済全体は衰退させてきたことを立証している。
それによって、戦争防止に向けての経済的根拠を示したことは大きな意義がある。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
ミクロ・マクロなどの入門的内容が戦争という面白い切り口で書かれている。本書は教科書として使うことも想定していたようだが、使うとしたら教養課程向けの「経済学入門」的な講義向け。経済学部の教科書としては物足りない。
ただし、読み物としては面白い。戦争にまつわる様々な神話がもろくも崩れ去っていくのは爽快ですらあった。価格の面の経済性は良かった。
戦争がネタであるだけに、多少のバイアスを覚悟しながら読み進めていたが、内容に問題はなかった。
ただし、経済学的な言い回しになっていないなど翻訳に多少の難あり。ということで星4つ。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
この書評の本は・・・・・ 戦争の経済学