寿命の短いビジネス書でも、本書は何十年でも読んで損のない名著でしょう。最新の経営理論や、学者の考える財務理論が、全てここでは「ごく自然に」実践されています。それはすなわち、才能あふれる著者が、現場で真摯に悩み続けた結果だからです。まず理論から入ったのでは、ここまでのノウハウは得られません。村田製作所の『利益が見えれば経営が見える』も同様に好著ですが、日本の製造業は、現場からすごいノウハウを生み出しています。米国流経営理論の礼賛ではなく、日本の国際競争の最前線にいる人達の生きたノウハウを知るのが、最良の経営学ではないでしょうか?
このレビュアーはお薦め度を5としています。
初版(1998年)から10年の月日が経っても、その魅力が朽ちることの無い会計学の名著。
京セラが、地方の零細企業から、現在の地位を獲得するまでの過程で、常識に迎合すること無く、自らの頭で本質を考え、「会計」と格闘しながら、京セラ独自の経営学を築きあげてきた著者の思考をたどることができる。
その根底に流れているのは、会計学という枠を超えた、「人間としての哲学」である。本書を読めば、会計学というフ………く、人間としての本質を考えるきっかけを与えてくれるだろう。
会計不正等が報道されている現在、一人でも多くの人が本書に触れて、会計の意義について再考して欲しい。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
この本は京セラを設立した稲盛和夫自身の手によって書かれたものである。彼は会計に関して独自の考え方を持っている。そしてその中で僕が最も興味を持った考え方はやはり一対一の原則であるこの原則はお金の出入りがあったらその時点で帳簿に記すなどといったごく当たり前の法則である。しかし、この原則を正確に守るだけで相当な効果が表れるだろう。ただ残念なことは会計学独自の難しい用語、例えば売価還元原価法等が出てきくる………だだけでは理解できない箇所がいくつかあった。つまり会計を大方知っている方には大変役立つ本であるといえることだ。僕ももっと会計の勉強をしなければと思わされた一冊だ
このレビュアーはお薦め度を4としています。
学問としての会計学ではなく、経営指針としての会計を京セラ創業者の稲盛和夫氏が非常にわかりやすい言葉で語っています。 通常の国税庁が採用する固定資産の耐用年数でなく京セラ独自の耐用年数を用い、有税で減価償却費を経費とする考え方などに経営指針としての会計学の特徴がよく表れています。 また「大量一括仕入がコストダウンのために必要」という常識的な考え方を排し、当座買いの方がモノを大切にする考え方が社員に………ダウンにつながるという京セラの購買方針は常識を疑うことの大切さを教えてくれます。 税理士に経理、会計部門は任せっ放しの中小企業のオーナー社長に特におすすめです。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
会計の勉強をすることが本書を読むきっかけでした。実際はその範疇を超える内容になっていました。”会計を知らなくては経営はできない”という思想がベースになっています。これまで私の読んできた会計の本は、会計は経営業績を正しく示し、経営者に経営者視点からの改善策を提示するもの。だから、こんな分析・考え方が必要であるという内容でした。本書では、会計は経営の仕組み・システムであると捉え、それがどうあるべきだと………計の基本原則を述べているのだが、すべて、そこに通じているように思います。目次だけ読むと物足りないと考えるかもしれませんが、一度手にとることをお勧めしたい本です。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
経営者の側から見た基礎会計の本。
しかしながら不正はしない、させないようにチェックする等
本当の基本の部分に実に忠実で好感のもてる本。
また目標設定の仕方、税法に基づかない償却等参考となること多し。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
著者の一定した考え「利益を最大に 経費を最小に」とは至極当然な理論。
その哲学を随行するためには、数々の知恵、創意工夫を要するという、実益に基づいた参考文献。
大いに楽しんで読めました。
また、自身の社会人としてのあり方に大きく影響を齎す名著と思い、いつも離さず読み続けています。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
経理の専門家として、経営者の方々に企業数値の重要性を伝える難しさを常日頃から感じているが、その意味では本書は専門家に対する啓蒙の書でもある。徒に専門知識を駆使したり、理論的緻密さを追求しても、経営者の琴線には決して触れることはない。経営者が何を考え、何を期待しているのか、という視点を常に意識する必要性を痛切に感じた。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
この書評の本は・・・・・ 稲盛和夫の実学―経営と会計