氏のメッセージは強烈なだが個人金融資産1500兆円というところに読者の
生活実感がどこまで合致するか疑問。
大前氏は高齢者から若い世代に資産を移す(P.159)と指摘しているように
金融資産は高齢者に偏っている。
氏は、資産移動のために贈与税の改革と生前相続制度を挙げているが、
現実味が少ない。
資産はもはや年齢だけではなく、階層に偏在しているのが日本の現状
なのではないか。
また残念ながら「………
シンガポールの生き残り戦略などを紹介しながら、日本の旧態依然とした
地域利益重視型島国政治によって国際社会から完全に取り残されつつある現状を
活写している。
このレビュアーはお薦め度を3としています。
私が最も信頼する経営コンサルタント大前研一が書く、日本人の心理的要因に基づく経済の冷え込みを何とかしましょう、という提言書。
しかしながらタイトルが悪く、かなり損をしているように思う。
心理経済学というような内容ではなく、政治家に向けた日本経済立て直し提言書である。
本書において何が素晴らしいかというと、日本人は個々人の能力は非常に高く、個々人に任せたら素晴らしい成果を上げるのに、集団………だったのである。
ただ、本書の前半は具体的提言が多すぎて、「それはビジネス書でかくべき内容ではなく、政治家の政策案でしょ」と突っ込みたくなるほどであった。
このレビュアーはお薦め度を3としています。
本書の内容は「いかにして眠れる1500兆円の金融資産を引き出すか」という政策立案サイドに近い印象を受ける。その意味では、政府関係者にとって示唆するものは多いのではないか。ただ、その政策の部分も著者の「日本の真実」(小学館 2004年)に書かれていることが多い。
一方、政策といえど、これほど大胆な発想ができる人間は、日本には著者くらいだと思う。それだけでも一読の価値はあるが、規制や既得権益でがんじ………ーチしていかないと、1500兆円を動かすのは難しいように思う。そういう哲学っぽいところと経済の関係も考えてみたい。
また、行動経済学なども勉強してみようと思う。
このレビュアーはお薦め度を3としています。
大前研一を知ったのはいつだろう。確か図書館で借りた「質問する力」を読んでからだと思う。本の内容はわかりやすく、感心させられ、世の中にはこういう人もいるのかと感じ入ったと記憶している。それから著者の本は殆ど読破した(1冊以外は)。しかも、大前氏の経営講座まで受講してしまった。このような経験を踏まえてこの本についてコメントすると、分析力と洞察力と提案力を駆使し、日本の現状にめげることなく、「このままで………、相変わらず力説されている。従来の著書と大きな主張の違いはないものの、提案の中のいくつかは真剣に実行してみなければ、という気になった。まだやってないけど・・・。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
平均寿命は世界トップ。
死ぬまで財産を殖やし続け、ピークは死ぬとき。その金額は3,500万円。
誰に残すかは、最後まで決めていない。
イタリア人は死ぬときはほとんど財産は残さず、アメリカ人の財産ピークは47歳。
日本人にとってあたりまえのことが、世界視点から見直すと違って見える。
1500兆円の金融資産も、世界レベルで運用すれば1%なんてことはないはずなのに、大量
に発行された国債のために、低利………同じように、衰退していくしかない。
啓蒙というより警告の書だ。
心理経済学も良いネーミングだが、われわれの抱く常識を軽々と事実で破いてみせる。
ここちよい。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
心理学を経済学に応用した分野は比較的最近発達してきた分野であるが、しかし充分に専門家達の議論によって内容が深化されている領域でもある。大前氏は以前より、関連書籍を数刷読めば、もうそれでその領域の専門家である‥と公言しているが、それは周囲の素人に較べればよく知っているとの意であろう。
本書は、心理経済学を知らない一般大衆に向けて、大前氏なりに咀嚼した心理経済学のエッセンスをまとめた内容なのであろ………ておらず、その政策サイドの議論ですら、ようするに貯まりに貯まった個人金融資産を使え!との内容だけである。発言のための発言に終始している。立ち読みで充分である。
このレビュアーはお薦め度を3としています。
世の中の常識と長いものに巻かれろ主義が、どのくらい日本に打撃を与えて来たかが、よく理解できる内容です。
個人の行動力の集積が、如何に大きなインパクトを生み出すか、目から鱗が落ちる思いがします。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
日本の個人金融資産は約1500兆円。
現在は低金利に甘んじていますが、それを5%で運用できれば、国家予算に匹敵する75兆円を毎年創出できます。
そのために、資産運用を学びなさい、というのが本書の主張です。
ロジカルシンキングを標榜する著者にしては、やや議論が粗すぎる気がします。
確かに、金融資産は1500兆円あるとはいえ、
・既にリスク資産として保有されているもの
・万が一に備えて手元に置いて………ーゲットとする読者層にミスマッチが生じ、多くの読者にとっては、数字のお遊びのように感じられるのではないでしょうか。
参考になる記述も多かっただけに、残念です。
このレビュアーはお薦め度を2としています。
この書評の本は・・・・・ 大前流心理経済学 貯めるな使え!